2023年も10月に社会保険労務士試験の合格発表がありましたね。
なんと今年も基準点補正なし!合格率は相変わらずの一桁…6%台だったとか。
この難関試験を乗り越えて、合格された方は心からおめでとうございます(๑´ω`ノノ゙✧
来年に持ち越しとなった方も、ええ、引き続き全力で応援していますとも!
さてさて、めでたく社会保険労務士の試験に合格した!といっても…

今日からワイは社会保険労務士になったやで〜
…と、即日名乗れるようになるわけではないのが悲しいところ。
士業の資格はほぼみんなそうだと思うんだけれど、正式に名乗るためにはいくつかのハードルがあります。
今回はそのハードルのひとつである、「実務経験」と「事務指定講習」について、簡単にまとめてみました。
めでたく合格をゲットして、これからどうしようかな?と考えている人だけでなく、これから社会保険労務士をめざす人はぜひとも参考にしてみてね。

いうて、いつもそんな参考になること書いてないやろがい(毒
社会保険労務士と名乗るにはまず登録しなければダメ
社会保険労務士になるためには、第一に「試験に合格しなければならない」
…のはもちろんなんだけど、合格しただけではまだ名乗ることができませぬ。

えーこんなに頑張ったのに?

そうそう簡単には名乗らせてくれないのよね…
その名称を使うからには、それなりの品位が求められるので、猫も杓子も名乗ってもらったら困るというか、何処の馬の骨かわからんやつには名乗らせまいという…感じすかね?知らんけど笑
登録手続きに関しては、書類を揃えて社会保険労務士会にお布施(登録手数料や入会金、会費など)を払えばいいのだけど、
その前段階である「実務経験の有無」が、登録までの最大のハードルであり、この後の手続きを大きく左右することになります。
実務経験ってなにが認められる?
社労士試験を受験する人、みんながみんな人事労務の経験があるとか、社労士事務所に勤めていたとか、そんな人ばかりではございません(あたりまえ体操)。
労働環境を良くしたい、社会保険制度に詳しくなって誰かの役に立ちたい!と一念発起して、完全異業種からめざす人もたくさんおられます。
いろいろな思いを抱いて「社会保険労務士」になりたいと思い、あの過酷な勉強を乗り切ろうとしているのですよね。
もちろん実務経験さえあれば、勤務先等から証明書を取るだけでよいのだけど、
「うーん、コレって実務経験に含まれるの?」といった疑問がわくのは、郵便ポストが赤いのと同じくらい自然なこと。
ちなみに、社会保険労務士連合会のHPにはこのように記載があるので参考にどうぞ。
2年間の実務経験とは、社会保険労務士法施行規則第1条の11に掲げる事務であり、具体的には労働社会保険諸法令に関する実務経験をいいます。
社会保険労務士会連合会HPより引用
第一条の十一 法第三条第一項の厚生労働省令で定める事務は、次のとおりとする。
一 国又は地方公共団体の公務員として従事する法別表第一に掲げる労働及び社会保険に関する法令(以下「労働社会保険諸法令」という。)の施行事務
二 労働社会保険諸法令の規定に基づき設立された法人及び日本年金機構の役員(非常勤の者を除く。)又は従業者として従事する労働社会保険諸法令の実施事務
三 旧港湾労働法(昭和四十年法律第百二十号)第四十四条第三項の納付金事務組合、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号)第三十三条第三項の労働保険事務組合、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第百四十五条第一項の指定を受けた団体又は国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第百九条第二項の国民年金事務組合の役員(非常勤の者を除く。)又は従業者として従事するこれらの法律の規定に基づく事務
四 国若しくは地方公共団体の公務員、労働組合の職員又は会社その他の法人(法人でない社団又は財団を含み、労働組合を除く。以下「法人等」という。)若しくは事業を営む個人の従業者として従事する労働社会保険諸法令に関する事務(特別な判断を要しない単純な事務を除く。)
五 労働組合の役員として専ら従事する労働組合の業務
六 法人等の労務を担当する役員として従事する業務
七 社会保険労務士又は社会保険労務士法人の補助者として従事する労働社会保険諸法令に関する事務

…日本語でわかりやすくカモンヌ!

しゃーなしやで…(といいつつ、コピペ)
〔従事した事務の具体的内容の記載例〕
● 雇用保険、健康保険、厚生年金保険の被保険者資格取得届・喪失届に関する事務
● 健康保険、厚生年金保険の被保険者報酬月額算定基礎届・月額変更届に関する事務
● 雇用保険被保険者離職証明書の作成
● 労働保険の概算・確定保険料の申告・納付に関する事務
● 就業規則(変更)届に関する事務
● 時間外労働・休日労働に関する協定届の作成
● 労働者名簿の調製
※上記以外のものにつきましては、あらかじめ都道府県社会保険労務士会または連合会へお問い合せください。
社会保険労務士会連合会HPより引用
簡単にいうと、労働関係法令や社会保険法令に関する業務やったことあんの?ってことだ。
ここで、大事なのが「給与計算事務は含まれない」ということ。
この点については賛否両論あるようだけれど、どうやら「給与計算は社労士の業務ではない」ということらしい。
実際には、社労士事務所や一般企業の人事労務部署では給与計算も含めて担当していることが多いと思うんだけど。
それはあくまでも業務に付随してやっていることであって、社労士として担っている業務ではないということなのかな?と勝手に納得している。
詳しくはここを見てね↓↓

具体例に書いていない業務経験があるんだけど、実務経験として認められるのか知りたいぞ?

考えていてもわからないことは連合会に問い合わせてみるんだぜ!
結局、問い合わせるのがいちばん早い!ということで、自分の経験が実務経験に含まれるか疑問がある場合は問い合わせてみよう。
わたし自身も、「コレはOKなの?」って疑問があったので問い合わせてみたら、こんな回答がありました。

社労士試験の範囲である法令に関わる業務に携わった経験があるかどうかですね
わたしは国民健康保険の資格得喪や賦課給付、国民年金(1号)の資格取得や免除申請などの経験があったので、具体例を挙げて聞いてみたところ、

それなら大丈夫ですよー
というお返事をいただきました(やった)。
ついでに、というかせっかくの機会なんでアレコレ聞いたところ、
自社の従業員の手続きでもやったことあれば可、コンサルや助成金の申請(いわゆる3号業務)は不可だそう。
そして、これらの実務経験は「2年」あることが要件なので、わずかにでも足りないとダメなのだ。
なお、連合会への問い合わせはFAX、もしくはメール(Google)でおねしゃす!とのこと。(←連合会の人はそんな言い方してない)※なお、電話は不可です

この辺はまた別記事でもうちょい詳しく書きたいと思います!
実務経験のない人はどうしたらいい?
これまでの職業経験を棚卸してみた結果、

認められそうな実務経験ないねんな…
そういう方は合格しても社会保険労務士になれないのか!というとそうではない。
現在進行形で実務経験に認められる業務に携わっているんだけど2年に満たない…っていう人は、もうちょい我慢して期間が経過するまで耐えることも選択肢のひとつではある。
でも、そんなに待てない!とか、もう辞めちゃってるから無理!とか、そもそもそんな仕事してない!とかいう場合には、

じむしていこうしゅう〜(ドラ◯もん風)
もとい、事務指定講習を受講して終了することで、2年の実務経験を保有するものとみなしてくれます。
よって、まったく異業種から社会保険労務士になりたいと思って、未経験で開業する人や、とりあえず社労士と名乗りたい!という人は、事務指定講習を受講するパターンが多い。
さて、この事務指定講習は合格通知書と一緒に概要と申込書が送られてきます。
講習は、通信指導課程(4月間)と、eラーニング講習または面接指導課程(4日間)の組み合わせにより行います。
- 労働基準法及び労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
- 健康保険法
- 厚生年金保険法
- 国民年金法
- 年金裁定請求等の手続
・通信指導課程
教材によって自己学習し、研究課題の報告による通信教育方式により添削指導を行います。
・eラーニング講習又は面接指導課程
eラーニング講習を受講するか、面接指導課程を受講するか、申込時に選択していただきます。
eラーニング講習は講習科目について、1科目3時間の講習を行います。(オンデマンド配信)
面接指導課程は講習科目について講義形式により4日間(1科目3時間)行います。(映像投影による研修)
そしてこの受講費用が、決してお安くはないのよね…
受講費用しめて、77,000円!!

2年間の実務経験が77,000円か…(言い方)
毎年年1回、11月頃の申し込み忘れると、どんな理由があっても来年まで1年待たないといけないので、申し込むぜーと思っている方はお忘れなく!
事務指定講習は受けるべき?
さっきも書いたとおり、実務経験がないけど今すぐ開業したい!社労士と名乗りたい!という人にとっては、

事務指定講習、ありがてぇ〜!
なのである笑
しかしながら、77,000円はなかなかに可愛くないお値段だ(←しつこい)
事務指定講習は、2月頃から通信指導過程が始まり、6月ごろからe-Learningがはじまる。すべて修了して最短で登録できるのは9月頃。
ゆえに実務経験が1年以上あって現在進行形で実務に携わっている人は、あえて事務指定講習を受けなくても勤務先で証明してもらえばいい。
ここで、問題となるのが、

一応実務経験はあるんだけど短期間すぎて自信がない…

特定の業務しかやったことないから、ちゃんと勉強しといた方がいいかな…
といった人たちである←これらの層を迷える子羊ちゃんたち、と呼ぶことにする(トリではない笑)
たしかに、合格したからといって実務ができるようになるわけでもないし、試験勉強と実務をこなすのとでは求められるスキルも違う。
でも、だからといって登録できるにもかかわらず、77,000円を払うのは正直痛手なので迷うところ…。
そもそも合格に向けて受験予備校や通信講座、そして受験料などでかなり費用をかけてきた人も多い中で、この支払いはキツイ。
さらに、社労士会への登録のための費用もうん十万くらいかかるわけで…
迷える子羊ちゃんたちは、とーってもマジメなので(褒めてます)、社労士と名乗るためには生半可な気持ちではなく、きちんと勉強しておかなければ!という熱意に溢れているのです。
それ故に、合格したばかりであればとくに、
「一人前の社労士になるためには、やっぱり受けとかないとヤバいんじゃない?」
という気持ちにさせられるのではないかと(勝手な想像)。
ちなみに、わたしは実務経験が3年。
しかも国保と国年だけでいわゆる一般企業の人事労務の仕事とはちょっと異なる経験しかないので、めっちゃ迷いまくり…
悩みに悩んだ結果、事務指定講習は受けませんでした!
その理由というと、すぐに開業する予定がなかったというのもあり、今いろいろ教えてもらったところで、実際に実務をやる時には忘れている気がするから。
結局、手続きのことって実際に経験しないと覚えないし、数こなしてナンボのところがあるじゃないですか。
様式の書き方だったらマニュアル見たり、労基署やハロワ、年金事務所に聞けば教えてもらえるし…とか思ってしまったので。
もし、実際に実務に携わる機会が出てきたときに、なにかしら似たような講習を受けたいと思えば、巷には何かしらそういった講習があるんすよ。
それはべつに事務指定講習でなくてもよくて、その時にその時のニーズにあったものにお金を払えばいいかなって。
それに事務指定講習は合格した年度に受けなくちゃいけないわけでもないから、開業しようと思って登録する直前に受講してもいいわけですよ。
もしくはまだまだ未来に時間的余裕があるなら、社労士事務所に転職したり、企業の総務や人事部署に配置転換してもらうほうが、絶対めちゃくちゃ勉強になるし、即戦力になれる気もする。

給与もらいながら実務が学べるなんてサイコーじゃね?
迷える子羊ちゃんたちは、どうぞ慌てずに自分にとって後悔しない選択をしてくださいね。
事務指定講習を受けなくても実務は学べる!
そんなわけで、わたしは事務指定講習を受けずに、勤務先に実務従事証明書を発行してもらって登録することにしました。

登録する時にも一悶着あった話はまた後日聞いてくれ!(言いたいだけ)
開業していないので、あんまり偉そうなことは言えない前提で、今の感想を述べると…
事務指定講習以外の方法でも実務はいろいろと学べる(その気になれば)のではないかと思っています。
いくつか実務に関することが学べそうなものを紹介しておきますねー
社労士会でも様々な研修会に参加できる
わたしの場合は、開業でも勤務でもない「その他登録」というカタチで社労士登録をしました。
その他登録とは、社労士を業として行ってはいけないけど、社労士とは名乗れるというもの。
きちんと社労士会に所属しているので、会の研修会や行事には参加できるのです。
社労士会では新規会員向けの研修や定期的な実務研修、その他にテーマごとの研修会も豊富に開催されているので、とーっても勉強になります。
社労士会に登録するのにも当然費用はかかるし、研修会も多少は参加費があったりするけど、実際に活躍されている先生の実務のお話を聞けるのがよきです。

わたしは今のところ、年金、安全衛生、成年後見人…などの研修に参加したよ。
ちなみに社労士会は都道府県ごとに異なるので、会によって多少の違いはあると思われます。
実務に役立ちそうな資格の勉強をする
資格至上主義ではないので、資格があればいいというわけではないけど、親和性のある資格の勉強をするというのもアリではないかと。
どんな業務を専門にするかによって変わってくるとは思うけど、年金を専門にするのか、労務を専門にするのか…
例えば、合格後にチャレンジされる人が多い資格はこんな感じ↓↓
わたしはいずれも受けていないので、これ以上は多くを語りませぬ…
人事総務検定は労使協定や就業規則の作成、労働保険や社会保険の手続き関係を学べるみたいなので、実際に実務に携わることがあれば、いずれ受講してみようかな?と思っています。

LECさんの講座なので、あの澤井先生の講義もあったりします!
\\人事総務検定の講座を見てみる//
労務コンサルをしたい!という場合に、ダブルライセンスで中小企業診断士をめざす人もいますよ。
とはいえ、あまり難関資格を志すと資格沼にハマってしまう恐れがあるので要注意!←自分にも言うてる笑
資格予備校や民間の研修会を活用する
これもじつは調べるといろいろあったりします。
個人的に興味はあるけど、(時間とお金に)余裕がなくて参加できていないのですが、いくつかご紹介しておきます。
資格予備校で有名なLECさんでは、合格後の実務講座なるものがあったりします。
事務指定講習とほぼ変わらないお値段で、労務相談や助成金まで学べちゃいます。
LECでの合格者は合格者クラブに入っているとさらに割引価格でお得!(うらやま)
社労士の学校ーmanabiyaー(マナビヤ)さんは、開業に向けたアレコレが学べます。
実際に開業した方の経験談やアドバイス、またこれから開業を考えている同志との交流、人脈づくりなどができるのがメリットのようです。
会場は東京がメインだけど、オンラインでも参加可能です。
こちらは、開校は1月からですが、事前説明会があったので参加してみるのもオススメ。
説明会は、11月ごろに開催されているので、チェックしてみてね。
わたしも昨年説明会に参加してみて、とっても興味があったのだけど、開校時期が別件と丸かぶりしまったため、今年度の参加は断念…残念。
いざ開業!となれば人脈だいじだと思うので、リアルな研修会は役立つと思うので、いつか参加してみようと考え中。
その他にも開業関係では、いくつか開業支援の活動をしているところがあるようです。
例えば「開業ダッシュの会」というのもあって、参加したという方をちらほら見かけます。

これはまだ情報不足なので、またわかればお知らせしまする
個人的には、事務指定講習が必須でなく社労士登録ができるのであれば、具体的に開業の展望が見えてきた時に、自分のニーズにあったセミナーなどにお金をかけるのもいいんじゃないかな?と思ったりするなど。
時間もお金も有限なので、自分が何をやりたいか、どういったことが学びたいか、考えてからでも遅くはないよね、きっと。
とくに事務指定講習は「みんな受けてるし…受けなくて大丈夫かな」って不安になりがちだし、申し込み期限もわりとタイトなので焦っちゃうんだけどね笑
いろいろな選択肢の中から、学びたいことをうまく選択できますよーに。

どれもよく見えるし、迷うよねー
\\人事総務検定の講座を見てみる//



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